本当の自分に還る為の指針

心に傷を負った人の世界 と バランスの良い人の世界

この記事は約6分で読めます。

心に傷を負った人は、本当に大まかですが
二手に分かれると思います。

 

心に傷を負った人のパターン①

「逃げてしまう人」

傷を負った段階で心を閉ざし籠ってしまう人。
これは”引きこもり”というわかりやすい形だけではなく、
学校に通い、会社に通勤していたとしても
心の中は、常に自分の殻に閉じ籠っている状態です。

閉じ篭っているので、周りから酷い目に合わない風が保てますが、
実はそんな逃げている自分自身に対して腹を立てている場合もあります。

 


心の傷を負った人のパターン②

「自分に、すべて原因を背負いこむ人」

この人は、傷を負った段階で、自分が全て悪い、という世界を
作り上げてしまう人です。ですので必要以上に自分の罪を償う、

自分=悪、という考え方なので、
居させてもらう為に、自分は尽くさなくてはいけない、
友だちになってもらったのだからこれぐらいはしなくてはいけない、

という強迫観念に追い立てられて必要以上に奉仕してしまう人です。

 

パターン①の人は被害者意識が強く

パターン②の人は自虐意識が強い。

(人間は2パターンに分かれると言うより
大抵の方は複合型のことが多くあることはご理解ください。) 

どちらがどうこうではなく、
それぞれ個性、傾向により身についた癖が違うだけ。

怒りや不満と言うネガティブな感情が外に向かうか、内に向かうか。

ただ、心理セラピストからすると対応が違いますので、
どんな場面で、どんな時に傾向が見られるかは見抜く必要はありますけどね。

セッションの感想で、わたしに叱られた
と、あったりしますが、
それはクライアントさん自らが反省すべき場面でも
従来の癖で被害者意識が出てしまい、他者に責任転換してしまった時、
利己的な思考を手放せていない時などに多い氣がします。

また人は
人それぞれが適切な責任を担うことが
精神的な自立であるとわたしは考えています。

ですので責任放棄も、過剰な責任を背負い込むこともなく、
自分のどこがアンバランスか、
逆に出来ているのか、

そうしたバランスの取り方をセッションで学んで頂く為には
叱られたと感じられても、冷静にご指摘すること、
それがクライアントさんのその後の為だと思っています。

たまに心理や自己啓発のセミナーなどで反省しなくてよい
などと言われることがありますが、それは自己批判や自己否定を指しているのであり、

本当の反省とは、
物事を客観視し、より良く改善するために振り返り内省すること、
なので しなくてはいけないもの、です。

 

ではバランスが取れている方はどうなのか。
わたしが思うに、バランスが取れた方は有効な反省が出来ている方なのだと思います。

 

有効な反省とは、先程も書きましたが今度は具体的にしていきましょう。

物事には良い悪いが常にあり
物事それぞれに、
これは自分の努力が足りなかった事
これは相手がしなかった事と客観的に判断を下せるから。

また、そう言う人は自分を取り巻く状況をちゃんと見れるので、
心のバランスが悪く自分に悪い影響を与えてくる人、環境から、
理性的に不安や後悔を感じることなく離れることが出来ます。

心に傷がある人は、
離れたら離れたで、わたしがダメだから逃げた、
と解釈し自分責めを始めたり

わたしが我慢したら…と、
その場に居続けるか、などではないでしょうか。

 

昔パート先でそのバランスのとれた方の
生きざまを見せてもらったことがあります。

 

そのパート先は編集プロダクションで
その社員男性は本の出版の夢を叶えたいと社員で働いていました。
年齢38歳、専業主婦の奥様、子ども0歳。

ですので入社して一年もせず、
しかも次の仕事を決めることなく
辞めるとは正直思っていませんでした。

しかしその編プロは社長と社長の奥様というなかなか人間関係が濃厚なところで、
ブラック企業に長年長く居た わたしには
癖が強いがそこまで無茶ぶりはしない程度と感じていたのですが…。

つまりはわたしの感性が麻痺していた訳です。
(わたしが3日休んで出社したら、一人消えていた、とかは普通でしたから。)

その方はこの夫婦は人間として駄目だ、と
あっさりと辞めました。

そして休職中沖縄に家族で旅行をした後、
希望の仕事についたよーと連絡をくれました。

その男性が辞める前、
同じパートで入ってこられたとても感じの良い女性がいました。

男性社員と新しいパートの方、
こんな人と働けてわたしは嬉しいな と感じるぐらい本当に良い方でした。

が、このパートの方も一週間後やはり
あっさり辞めました。
その方は前のパート先の同じく編集関係の会社を10年以上勤務し
出版業界の斜陽のあおりを受けての転職で常識のある女性でした。

理由は、やはり社長夫婦の性格でした。

あの人達とは長く働けない、のでご迷惑をかけないうちに、ということでした。
その後無事にパート先をみつけた、と3か月後連絡をもらいました。
(そう言えば休職期間中何故かやはり旅行にいっていた。人はそういう時旅に出たいものなのかも・・・)

 

わたしも昔、わたしは駄目な存在の人間でした。
だから、ブラック企業でも、ブラック家族?でもずっと我慢していました。

いつも安心出来ないから、
ここを失ったら次なんてないから
わたしが我慢するしかない。

わたしが駄目なんだから、
ここに居るしかない。

わたしが悪いんだから引き受けるしかない。

次が見つかるまでは、
これが終わるまでは、
良いことはしてはいけないし、
喜んではいけないし、
休んではいけない。

そんな資格は自分にはない。

世の中そんなものだ
仕方ない、

生きるとは辛いことを我慢すること

自分だけじゃない、
社会とはそういうもの、

そう思ってました。

 

でも、自分をちゃんと大切に出来る人は
自分にとって良いこと、
自分を傷つけことに見切りをつけること、

明日が来なくても、
何かやらなくても、
一つのことが、どうにかならなくても、

今日悪いことがあっても
明日もまた悪い、ではなく
それぞれが別のことと分けて考え、
決断を下し、ズルズルすることなく
自分を大切にしてくれる人のところへ行くのだと見せて教えてもらいました。

 

そう、自分が体験し知っていた世界は
実は世界の半分だったのだと。

自分を尊重出来る人はそういった世界から
そっと離れてしまっていただけ。

違う方を向いて氣づきさえすれば、
もう一つの世界があったんです。

 

そして本当に偶然(必然?)ですが、
それを垣間見せてくれたお二人の苗字は同じでした。
なのでわたしは○○の法則、と、呼んでいます。

本当にお二人には感謝をしています。

 

あなたも選べるはずです。
居心地よく、自分も報われ、相手も報われるそんな場所を。

全てがキラキラした世界ではないですが、
持ちつ持たれつのバランスの良い、時に助け、助けられて
相互作用のある認め合える社会です。

ただ、最後に。
わたしは辛いなら仕事をいきなり辞めろ、と言っている訳ではありません。

冷静に自分と周りをバランス良く見る眼を
ちゃんとつけましょう。

行動は見えるようになってから、
自分の本当の心の声を聴けるようになってから、です。
そうでなければ判断を誤りますから。

(今職場が辛いので仕事辞めますね、とセッションで、
クライアントさんが言われたら、わたしはこんな風に注意はさせて頂いています)

 

 

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