今、モダンタイムスを観ると余計に胸が痛い。街の灯、モダンタイムス、キッド、
本物は時代を越えて語りかけてくれます。
そして独裁者…
これはヒットラーが人氣者だった時に作られたもの、です。
今のわたしたちはヒットラー=悪、のような図式ですが、第一次世界大戦後、インフレに苦しむ大衆はヒットラーを切望し、その時彼は救世主だったのです。
ですから作っている最中から非難囂々、駄作、失敗する、と叫ばれつづけた中、チャップリンは作り続けました。
映画は封切り後、大ヒット。
その当時からラストスピーチに人々は胸を熱くしました。
さて、その圧巻のラストのスピーチ、
映画の字幕で観るよりも、
こちらは原作通りの和訳をしてくださっているので(事情により渡米し英語力で苦しみ努力の末英語力を高めた方が訳してくださったそうです)、チャップリンの言いたかったことがより胸に迫ります。
訳が省略されていないので。
そして今こそ聴くべき言葉だと思います。
今この時代にこそ必要な言葉だから。
それはあなたに勇氣と生きる希望を喚起してくれるでしょう。
本物は国境も人種も老若男女も時間にもとらわれません。本物に触れてください。
一見耳障りが良かったり、
一見優しかったり、
簡単そうだったり、
そんな見せかけに惑わされたらいけません。
(ただし映像はやはり本編、訳は新しい映像リミックス版と分かれますが…リミックス版はスピーチのラスト、主人公が愛する人だけに呼びかける本当のクライマックスのシーンがないので…
訳を覚えて本編映像で観るのがベストでしょう)
先ずはこちらの完訳を。
だって愛しい彼女(=ハンナ)が この地球に居るから、彼からスピーチの言葉が出てきたんだから(=ハンナ、独裁者のヒロイン。そしてチャップリン自身の役者だったけれど病氣で声が出なくなり、更に心も病んでしまった実母の名もハンナなのが泣けます。チャップリンは多分お母さんを救いたかったのでしょうね、生涯を通じて)絶望の中にいたハンナが起き上がり、スピーチに耳を澄ませ、自然の中で自ら立ち上がる横顔が美しい。セリフもたった一つだけ。それで、いい。

他もね。
ライムライトは大人の恋愛です。
恋愛というか、人生、かな。愛する若いバレリーナを時に見守り、時に激励叱咤し、若い男性の元へ行かせ自分は身を引いていく話です。愛しているから独占したい、というのではなく、愛するから手放していく。ライムライトは舞台の上の照明。舞台(=人生)から去るものにはもうライムライトは必要ない。3歳で舞台に上がり、親を亡くし舞台の上で生きてきたチャップリンの集大成です。
因みにチャップリンはライムライトのこの名曲を作曲していますが楽譜を読めなきゃピアノも弾け…なかったような。ごめんなさい、ピアノに関してはうろ覚え。
ただ鼻歌から楽譜おこしをしてもらっていたと思います。
だから本当にやろうと思ったら、楽譜がわからないとかピアノないし、とか関係ない訳です。こんなに素晴らしい曲が作れるんだから。
歌詞をつけたライムライト。
これもチャップリンが作った曲
