自分に自信がない親は、子どもをコントロールし支配することで優越感を感じ、
また常に子どもを見張っていることで(自分以外の他者、夫、妻、親、兄弟、同僚、ママ友、友人…子ども以外にも)自分自身の内省(心の傷などがある、等々)から目をそらすことが出来るというメリット付き、なかなか辞めることは出来ません。
またこれらの行動の問題点は支配(コントロール、見張る)だけではありません。
そうすることで子どもの尊厳を傷つけ、正しい指導という義務の責任放棄、があげられます。まだ視野が狭く経験の浅い成長過程の子どもでは分からない部分は導き、その社会としてのルールを教え、そして本来子ども自身の資質と心を見て、聴いてあげること、これが親としての役割だからです。
しかし親からすると子どもと言う存在は、身内であり、他人なのですが、他人にはあらず、自分の分身はたまた自分自身として考えてしまうことが多いです。
それは親自身の不安、心配からくる、
こうなったらいい、
こうしたほうがいい、
安泰に生きて欲しい、
などの想いから、
目の前の子ども自身よりも、
自分の中の理想像をより完成に近づけるにはどうしたらいいのか、と
本来主役である筈の子どもを無視して物事が進んでしまうことが往々にしてあります。
過干渉な親、の出来上がりです。
しかしもっと心が淋しい人、傷が深い人が親になると、
更に子どもの独立を拒んで、その子供を成長をしない方向に導いてしまう親もでてきたりします。
幼くコントロールがほぼできるような幼児、または年少ぐらいの状態のまま、子どもに居て欲しい、
成長を拒む親は、そう望んでしまうのです。
○○ちゃんはこれが好きよね
いいのよ、わたしがやってあげるわ
大丈夫、ママはあなたのことをするのが好きなの
という過干渉の親はまるでオブラードに包むような感じですが
成長を拒む親は
あなたは本当になにをしてもダメねえ
あなた、ちょっとズルい人よね
あなたに比べて○○ちゃんは(兄弟・知り合いの子ども)すごいわね
と更に積極的に駄目出しをする感じでしょうか。
的を得ていないいちゃもんを付ける為の駄目だしなので
子どもの自尊心をへし折るにすぎません。
なぜ親はそうした行動を子どもにするのでしょうか。
それは親がやっぱりそうされてきており、今は自分が自分自身へとしていることだから、です。
だからそうした親御さんは心が傷ついている。
そして自分で自分自身にそうした対応をしているのです。
もう大人で、親が側にいなくても、心の中に居る親を通じてずっと自分にしている。
それをあなたにしている訳です。
だから、そういう淋しい親は自分自身の成長を放棄し、
自分の性にコンプレックスや傷がある為、
子どもの成長が顕著になる第二次性徴期になるとそれを躍起になって妨害してきます。
20歳程度親と子どもは年齢が離れているにも関わらず、
同世代のように恋のライバルのような態度をとってみたり、
子どもの恋路を邪魔してみたり、子どもの恋人を奪って(奪えなくてもモーションをかけてみたり)
母と娘の毒親あるあるランキングで上位にくる生理用品やブラジャーを買い与えなかったり。
与えられても服装全般に修道女のようなお洒落には絶対させないようなもののみしか与えない、など。逆に父親や男兄弟に生理日を公開されたり、
年頃としていたって普通なお洒落すら過剰に色気がありすぎる、ということを卑猥な言葉でからかってみたり。そういうことを通じて、母は娘の女性としての尊厳をへし折ることで成長と性別を否定していきます。息子対しては中学生以上でもお風呂に母親と入らされたり、母と同じ部屋で寝ることを求められたりします。
拒食症などは、太ることへの恐怖、やダイエットをしていたことが原因だと言われたりしますが、
女子の拒食症の中には大人の女性になりたくない、という気持ち、
即ちそれは、”子どものままでいたらお母さんが可愛がってくれる、
ママがわたしを攻撃しないママにとっての可愛い○○ちゃんのままでいられる”
という気持ちがあることも多いです。
または母という身近な大人の女性、つまり自分の未来像に対して失望するあまり、
”ああはなりたくない、大人(大人の女性)になりたくない”
という拒否が、食事や太る、ということに対しての拒否の根底の、本当に拒絶したいものはそちらであったりすることもあるのです。
ですので拒食症になってしまう女性は、性に対して頑なになることもあれば、逆に触れて奔放になりすぎてしまうこともあります。
本当なら成長する度に、
首が座った、立った、歩いた
口をきいた
文字を読み、書き、嘘をつきはじめる
自転車に乗り、逆上がりが出来て、運動会で活躍し、
絵で入賞したり、歌を舞台で歌ったりサッカーや野球の試合で勝った負けた
親より友達を選び出す、身体が大人になるにつれ、
父親によりつんけんし始める娘、母に対して異性を感じ始めて距離を取り出す息子
親への秘密が増える
大人の身体になっていく
異性へ興味が湧き始める
反抗する
親からますます遠くなる
大人には訳のわからない言葉、服装、話題でふらふらし始める
悩む、悩む、悩む
ふざけて、大笑いする、時に真面目になる
悩む
言葉自体が若者に共通するリズムで
何を言っているか分からないことで大騒ぎしてる
そして独立する
たまに帰ってくる
ごはんだけ食べて、またどこかへ
家を出る、
独立していく。
家族を連れて帰ってくる。
そうして…
すべて自然な流れ。すべて祝福されるものなのにね。
そうした自然な流れを見守って育ててくれることをされず、
止められたり、妨害されてしまった結果、あなたは生きづらくなってしまったのでしょう。
そりゃそうですよね、生きたい、を止められてきたのだから。
ただね、アダルトチルドレンや愛着障害の方々は、つい、わたしの苦しみを終わらせるためには親が変わってくれたら、変わらせたいと、願ったり、親ガチャであの親だったから生きづらいのだ、と思いがちです。
いや実際そうなのでしょう。
ただ他人を変えることは出来ないし、やっぱり他人である親を変えることも出来ません。
でも、あなたがあなたを育て直すことは出来るし、本当に望んでいること、あの時に言って欲しかった言葉を自分にかけてあげること、は出来るのです。
だからあなたが親御さんに成長する度に“おめでとう”と言ってもらえなくて、
息苦しい想いをしているのなら、どうか自分で自分にそう言ってあげていくこと。
わたしはそれが心理療法の根幹だと思います。
「大好きな、あなたへ」
やっと立った、話した!
から、いつの間にかいやだいやだばっかり言ったかと思ったら
小さな嘘まで。
自分だけの秘密が持てるようになったんだね
おめでとう
反抗出来たんだね
おめでとう
…いつの間にか親なんて見なくなってきたね
おめでとう、世界に目を向け始めたんだね
いつの間にかお洒落をするようになったんだね
身体を大切にするんだよ
色々と自分の身体に満足しないところも
あるだろうけど(わたしも足がせめて平均ぐらいの長さなら…とほほ)
でも、その身体に似合った服とメイクを見つけられるといいね
おめでとう、悩むんだね
悩むのは、自分自身で決めようと、
葛藤し始めた証拠。思いっきり悩んでみたらいい。
いつの間にか、友だちだけでなく、
隣にいるパートナーと出逢ったんだね
おめでとう、親よりも長く一緒にいるその人を
どうか大切に。
そんな風にね。
今までのクライアントさんの中にも、
同居されているなら、独立をしてみましょう、として実際に家を出てみたり、
また同居していなくても、電話やlineなどでいつも縛ってくるような連絡をされていたりした方々もいましたけど、セッション中にはちょっと距離を置いてもらって(連絡を控えてもらったり)
距離をとってもらうことをして頂く方々もいました。
最初は今までと違うことをしますので、勇気が言ったり大変だったりしますが、セッションが終わってからの方が仲良くなっているということをクライアントさんから教えてもらうことのほうが多いです。
それは親が変わるというより、親の呪縛から溶けて、子どもが自立し共依存が溶けたからだと感じています。そう、あなたが変われば親が変わらなくとも呪縛は溶けるのです。
また親御さんの立場の方がクライアントさんだとお子さんが自分の意見を言ってきたりするようになったり(今までは親の言いなりだったのが自分の意見を言えるようになった)とかね。
