人生は俯瞰してみなきゃわからない ”ある女性の物語”

ある女性の話を。
まだ参政権も女性という理由でなく、
女は家に、結婚相手は親が決める
そんな近代のイギリスの話。

 

資産家の家に生まれましたが
学校に行かず、家庭教師が屋敷に来る。
幼少時代は友人もいない孤独な時でした。
そんな彼女の心を慰めたのは
ネズミやカエル、そんな小さな生物たち。大好きな彼らを観察し、
絵に描くのが唯一の楽しみ。

次第に彼女はそんな生き物を研究したいと
生物学者になりたくて、
学会に論文を提出するも女だからと
自分の名前で発表することすら
ままならず、夢破れてしまいます。
何故なら論文の内容が悪かった、と言うことではなく書いた人が女だから。
彼女の絶望感は計り知れないものだったでしょう。

話はそれますが、
今も女性に対して、差別は存在します。
しかし そうした先人たちが、
悲しみ、怒り、行動した努力の結果、
今のわたし達には生まれた時から
参政権があること、
学校にいけることに繋がります。

時を超え、場所を超え、
人は知らない誰かの役に立ち、
また、世話になっている。
その事を忘れてはいけないと思います。
(とはいえ、まだまだ世界でみたら女性は学校に行けていません。)

話を戻しましょう。

ある日彼女が手紙に描いたイラストを
見た知人が絵本を書くことを勧めます。

よし、と原稿を持ち込みますが
ほとんどの出版社から断られてしまいますが、今度は彼女はめげませんでした。

なら、と自費出版を決意。
自費出版の絵本はたちまち売り切れてしまいます。そんな実績を作ってから 
もう一度出版社にトライ。
出版をしてくれることに7社目でやっと決まります。
そこから自分のイメージと出版社との意見のすり合わせのために、手作りのサンプルを作り、一年かけて自分の意見も盛り込んだ本を完成させます。

その本は大変売れ、次の本も出版され
さらに自分の本作りを理解してくれる最愛の出版社の男性と婚約。

しかしそんなやっと掴んだ幸せを今度は両親に邪魔されてしまいます。結婚を許さなかった親はロンドンから連れ出されます。
親は2人を離したら諦める、と。

そして一か月後、ロンドンから
婚約者が白血病と死亡した、と電報が…。

彼女は失意の中、田舎に引っ越します。
そこで悲しみを忘れるように本を書き、
そこの村に溶け込もうと奮闘します。

学者を夢見て、女だからとなれず
本の出版を断られ続け自費出版。
努力の末、大成功した本。
そしてその本作りで真の相棒だった恋人。
しかし最愛の恋人とは婚約後、
たった一か月後引き裂かれ、
まさかの死別。
生まれたロンドンからの逃避。
そんな彼女はどうなったのか。

彼女の名前はビアトリクス=ポター。
ミッキーが世界で一番有名なネズミなら
世界で一番有名なウサギのピーターラビットの作者です。

ピーターラビット™公式サイト
ピーターラビット™日本のオフィシャルサイトです。
 
今だに世界で15秒に一冊売れているそうです。年間200万部売れ続けているとか。

 

そして彼女が逃避した先は
彼女が愛した湖水地方。
今ではイギリスでもいちにを争う観光地であり、高級別荘地になっています。

他にもポッターは、
田舎も田舎のど田舎だった湖水地方を
本の印税で手にした大金で土地を買い、
環境を守りました。
その意思を継ぐ団体の名は
ナショナルトラスト。
今でも石垣を直し湖水地方をまもるだけにとどまらず、世界で支部のある団体へと成長しました。

また湖水地方にて、彼女はお互いを対等に理解し合える男性と結婚をしました。 

人の人生なんて、わからんもんです。
彼女が念願の学者になっていたら?
ピーターラビットは居ません。

婚約者と結婚して
ロンドンに暮らしていたら?
湖水地方は名もない田舎のまま、
古き良き景観は保存されなかった。

彼女の夢だった好きな小さな愛すべきカエル、リス、うさぎや羊と共に暮らし、
お互いを思いやり男尊女卑にならない夫との優しい結婚生活は手に入れられませんでした。

産まれて、生きて、
最期に何を本人が思うのか。
それまでわからないのです。

それに人生なんて俯瞰していると
失敗だと思ったことがチャレンジの始まりだったり、上手く言っていたと思ったら違っていたなんて逆転して見えてくることがいっぱいあるんだから。

だからわたしは、
人生に成功も評価もないと思います。
成功と評価なら数字に置き換えられるでしょう。
100点中、80点とか?

でも、本当の満足は達成ではなく
達成”感”にあるから、
それは数値化は出来ないのです。

そして数値化できないモノ、を
持っているか、いないのか。
それがAIと生物の違いだと思います。
AIには数字(足し算と掛け算でプログラミング)しかないから。
数字の世界しか持たない。
コンピーューターは電氣羊の夢は見れない。

あなたは人間です。
だから追い求めることは達成”感”です。

達成感は評価も数値化も、
ましてやお金では買えない。

その為に、

  • やりたいことへの情熱と
  • 失敗に、めげない逞しさと
  • ほかに道はないかと自ら考える能動的な思考と
  • やり遂げる時はそれを押し通す粘り強さや実行力
その努力を諦めない、挑戦は、する。

 

そうしたならば、
もし道半ばであなたが倒れたとしても、

あなたの胸には達成感が生まれる。
そしていつか、あなたのことを知らない後の誰かが、あなたの意思を継ぐ。

人生を成功、失敗なんて
そんな小さなもので見る必要なんかない。

しかしあえて言うならば、
だからあなたの人生は無駄ならないし、
あなたは誰かの役に立っているのだ、と。

わたしはそう感じています。

 
人生は俯瞰してみなきゃわからない ”ある女性の物語”
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