前にアマゾンの森に住んでいる『わたし』と言う言葉を持たぬ人々の話を書きました。
所有をめぐる争いから産まれた時代
と仮定するならば、
それを持たない、とは争いを持たない選択をした人々と言える訳です。
その言語を解読する言語学者を巡る物語です。
宇宙の民の言語を理解し始めると同時に、
その宇宙の民の新しい時間の概念を会得し、
故に未来のビジョンを視る能力を手にいれます。
時間枠から解放された、と言うのが相応しい。
なので原作のarrival=出現 の方良いですね。
彼女はつまり未来に
これから自分におこること家族におこること、
それらすべての結末をすべて知ってしまう。
あなたは耐えられますか?
迷っている時はつい、未来がわかったらなあ、と思うかもしれない。
でも、本当にすべてを知ってしまった時の心の葛藤を受け入れられますか。
恋愛を始める前に、付き合って楽しい時も知っているけれど
その人との喧嘩も別れも知っている。
子どもが生まれる前から、その子の先行きが分かっている。
個人的に、この映画がわたしに
グサリときたのは、
わたしも感覚を人に合わせると合わせた人が、
自分のタイムラインに
乗っているか
外れてしまったか
を感じることが出来るから。
明確なビジョンで視る訳ではないですが。
(なので、個人情報が視える訳ではないのでご安心ください)
敏感に『知る』 とはなかなかシビアなことでして。
知ってしまった後の世界は、もう元には戻れない。
そして黙っていなくてはならないことも増えます。
そんな未来を感じてきました。
クライアントさま、
セッションをしている同期の方々、
周りの人たち。
その方々の望むラインから外れた
間に合った、
外れたけど乗り直した、
などなど。
未来は常に変わると言うことです。
変わる要因は、その人の思考と行動
つまり、その人そのもの、です。
その方が常に真摯に自分と向き合っていないと。
ただ、思考を変えただけでも、
行動を変えただけでも、
ダメなんです。
大きな時代の流れ、です。
これはある意味、個人だけでは変えられない流れ、です。
その軸は大河の様に流れているから
その流れに乗らなくては。
これは小さい流れから大きな大きな流れ
と色々ありますが。
今、切り替えが進み、夏に大きな流れが
くるように感じています。
これは今までの流れより大きい。
感情を浄化し潜在意識の奥にある
わたしと繋がり、
思考と身体を一体かし魂の目的へと意図し、
それに伴った行動し、時代の流れに乗る
人生は生きやすくなることでしょう。
引き寄せとは、その時に起こるのです。
引き寄せ、と言うより
主体は自分でありながらも
波に乗るようなサーフィンのようなイメージが強いですが。
また、意図してもタイムラグがあるのは
他の生命体の各自の意識や意図と言う
変えられ選ばれていく複数の横糸と、
大きな流れと言う(変えられない軸)縦糸とが
影響し合うからです。
そしてそんな複雑に絡んだ意図=糸が
編み込まれることで、
一枚の大きなタペストリー=世界、が
物質化され構築されていると捉えると
わかりやすいかもしれません。
話を映画に戻しましょう。
映画「メッセージ」のラストで描かれたものは
時間から解放された時に起こり得る新しい意識、です。
これが量子的な世界、です。一時期アニメの「君の名は」が
量子的な世界だ、などと言っている方がいましたが
あんな子どもだましのタイムトラベラーの話ではなく、
こちらの描かれた世界こそが量子的な世界観です。
時間の流れが一方的な過去から未来ではなく
未来も過去もすべてここにある。
つまり宇宙の民、および主人公ルイーズは
過去も未来も全てを知っています。
これから幸せも、今までの幸せも同時間の”今”
起こり得る全てを認知しているわけです。
だからこそ、これから未来に待っている歓びも哀しみも、
全てをあがらうことなく
一瞬一瞬の輝きを抱きしめるように味わい受け入れた結果、
今だけに集中して生きる、
と言う 存在へと至ります。
愛の概念の拡大と進化だと感じました。
が、かなり強い精神力を求められます。
実際ルイーズの視た未来はとてもとても切ない。
それを知った上で受け入れた彼女。
これに耐え得る精神力を
いつか地球人も得るのでしょうか。
いや、いつかは得なくてはいけない、のでしょう。