自己一致とはどういう状態か

生き辛さから脱出する為の提案
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本来の自分、とは”等身大の自己”と言っていいと思います。
その等身大の自己を見失った状態、また、理解されない状態、が
悩みのある人の現実、と言える訳です。

どういう状態か。
簡単な図で説明します。

この青い丸が本来の自分だとして、
他者から見た自分=という黄色い丸
自分から見た自分=という赤い丸
の三つの丸があります。

図は同じ形、同じ大きさですが、
もっと違う形や、大きさの差もある方がリアリティに沿っていますが
今回はわかりやすさを強調するために簡略化しました。

先ず最初に見て頂きたいのが黄色と青の丸です。
他者から見た”あなた像”が黄色で、
本来の自分である青い丸とはずれが生じています。
これが日常に意識しやすい視線の一つ、

他者から見た”あなた”

です。
これに悩みやすいのが芸能人や親の七光り(有名人、権力がある
家柄が立派、エリートの家系)などのタイプは想像がつきやすいかと
思われます。
また自ら演じているパターンの
学校では陽気な自分を装っているけど本当の自分はそこまで陽気じゃなけど
嫌われたくないからそう演じている系のもの。良い子を演じることも、
逆に悪い子を演じることも様々ですが、とにかくキャラを演じている。
親切な人を演じる、強がっている、そうしたものです。
これも心当たりがあるのではないでしょうか。
(これはすべて悪いとは限りません。会社員として、学生として、ある程度の
規範内に収まるべく周りと同調することも必要ですから)

しかし目線はもう一つあります。
それは

自分から見た”あなた”

という目線もあるのです。

”わたしという人間はこういう人物である”

というものです。
しかしながら自分を見失っているという状態にある人は
そもそもここがズレて見えてしまっているのです。

つまりは
”わたしとはこういう人間だ”
ということも認識がズレてしまっている率が大変、高い。
ある部分は非常な劣等感を持ち、ある部分では肥大化した部分を持つ。
実力以上にすごいと思っていたり、良い部分を全く認めていなかったり。
どちらに傾いた人間より、それがない交ぜになった人の方が多いと
わたし個人は感じています。

つまりはここ(発端)が歪んでしまっているので、歪んだレンズや鏡を通して見ると
映す対象を変えても歪み方は全く同じです。
つまりは

あなたが見た”他者”および世界

というものにも同じことが反映されてしまうのです。
歪んだというと、だから駄目なんだ、ひどい状態だ、と
思われるかもしれないので書きますが、
それはあなたが成長過程における周りの状況化に適応して
生き延びた結果、つまりは努力の結果、頑張ってきた証なのです。
しかしその証が幸せへの切符にならないなら、
それらの歪みを手放していきましょう、というのが心理療法における治癒です。


なぜなら
人の幸せとは、端的に言うと、

等身大の自分を安心して見せられる、
そして愛される=理解される(=自分が見せている姿がそのまま同じ理解である)
→また愛することが出来る=理解できる

という循環の中にあるので、
この自分から見た自分、本来の自分、他者から見た自分、
これがズレていればいるだけ、とても辛い状況となります。
カールロジャーズの言った自己一致とはこれらの自己が
なるたけ重なった状態(以下の図)を表しています。

さて、
わたしがないかと人間関係が上手くいかないのは、
こんな原因があるからかもしれない。
例えば弱いから、敏感だから、と思ったり。
よく目にする自己肯定感とかがないからかな、と
色々考えてしまうことがあるかもしれません。

確かに自己肯定感がないのかもしれません。
または敏感なのかもしれません。
あーHSPに当てはまる!繊細さんかも。

等身大の自分は繊細かもしれないし、弱いかもしれないし、
自己肯定感がまだまだ足りないのかもしれません。
それはわかりません。
がしかし、自分が自分に、他者から自分に、自己一致をしているのなら
それでいいのです。
弱いまま、繊細なまま、生きていけば。
弱いなら、他者を威圧することなく可愛がられ、そして小さい存在に寄り添える。
繊細なら、他者の細かな心のひだを無視することなく、物事の変化にも気が付くことが出来るでしょう。
肯定感がないなら、その人が本当にしたい努力を重ねたら、絶対に手に入るものです。
だからそのまま堂々と生きていけばいい。

しかしそうできず、なんだろう、と迷ってしまうのは、
きっと自分が自分を見る視線にズレがあるから、です。
そのズレなくしてく、本当の自分の感じる心、体験を取り戻す、それが心理療法です。
だから、会社で○○さんと上手くいかないのをどうしたらよいか、という具体的なアドバイスを
セッションではいたしません。
初めての人は本当になんじゃこりゃ?となるかもしれませんが、わたしはたった一例のその場の切り抜けかたを
アドバイスするのではなく、あなたの認知の歪みを直し、
あなたがあなたを正しく理解し、そして周りの関係を正確に理解する為の治癒を行っているからです。
(ある意味対応方法はセッションで
出したりするのですが、それは一般的な相談回答とは違います。
あくまであなたと言う人間がそこで正しい感じ方を取り戻していく体験を
しやすくする方法を引き出すことをします)

だから他者よりも、まず自分はどう感じているのか、を学んでもらっています。
セッション中、感じ切ってください、出し切ってください、そう言っても
あなたのフェルトセンス(心の体感)がまだ満足していないのに
「大丈夫です」そう言う方が大半です。
これが歪みの一つです。
またフェルトセンスを急がせたり、我慢させたり、その実感に心を傾けなかったり
共感の仕方を知らなかったり…それが全体のズレとなってあなたを生きづらくしているのだから。
先ずはそこから、あなたがあなたに耳を傾け理解し愛していかなくてはなりません。


Kさん、街中で苦しくなってしまうと書かれていました件について、
また同類の出来事が起こった時、そのことを思い出した時、
セッションにてお教えした方法で対応してみてください。
そして”やさしい目”はどんな時かセッションでお出ししましたが覚えていますか。
その状況で今度は意識的に行っていきましょう。
そしてこころちゃんとみぞちゃんに確認してください。
出来てるか出来ていないか、を。自分だけで結論づけてはいけないですよ。